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    ロジャーズ「必要充分」論文(1)


    カール・ロジャーズの1957年の有名な論文、「セラピーにおけるパーソナリティ変化の必要にして十分な条件」("The Necessary and Sufficient Conditions of Therapeutic Personality Change", Journal of Consulting Psychology, Vol. 21, No. 2, 95-103)は、2001年刊『ロジャーズ選集(上)』の16番目の論文として邦訳されている(故伊東博訳)。

    邦訳にケチを付ける意図はないが、やはり、翻訳論文というものは、原文と照らし合わせながら読まなければ、いまいちよくわからない部分が出てくる。

    そこで、チマチマと、「自分にわかる言葉での私訳」を作っていきたい。

    あくまでも「私にわかる」ように訳すだけなので、「あなたにわかる」ことは保証しない。

    同訳書と原文を手元において、参照されたし。


    冒頭

    For many years I have been engaged in psychotherapy with individuals in distress. In recent years I have found myself increasingly concerned with the process of abstracting from that experience the general principles which appear to be involved in it. I have endeavored to discover any orderliness, any unity which seems to inhere in the subtle, complex tissue of interpersonal relationship in which I have so constantly been immersed in therapeutic work. One of the current products of this concern is an attempt to state, in formal terms, a theory of psychotherapy, of personality, and of interpersonal relationships which will encompass and contain the phenomena of my experience.(1) What I wish to do in this paper is to take one very small segment of that theory, spell it out more completely, and explore its meaning and usefulness.


    1 This formal statement is entitled "A theory of therapy, personality and interpersonal relationships, as developed in the client-centered framework," by Carl R. Rogers. The manuscript was prepared at the request of the Committee of the American Psychological Association for the Study of the Status and Development of Psychology in the United States. It will be published by McGraw-Hill in one of several volumes being prepared by this committee. Copies of the unpublished manuscript are available from the author to those with special interest in this field.

    邦訳では脚注(1)がなぜか省略されている。

    ここでリファーされているのは、同訳書の17番目の論文(つまりこの次の論文)なので、あえて訳さなかったのだろうか。

    私訳:

     長年のあいだ、私は苦しんでいる個々人との心理療法に従事してきた。近年私は、その経験から、そこに含まれているように思われる一般原則を抽象化する過程に、ますます関心を持つようになった。私は、なんらかの秩序性を、なんらかの統一を発見しようと努めてきた。それは繊細で複雑な、対人関係の組織に内在しているように思えるものだ。私は継続的にそうしたセラピー的仕事に没頭してきたのだ。こうした関心についての、現時点の成果のひとつが、フォーマルな用語で、心理療法・パーソナリティ・人間関係の理論を提示しようという試みである。私の経験に生じる現象を包含するような理論である。(1)この論文で私が行いたいことは、そうした理論のうちの非常に小さな断片のひとつを取り上げ、より完全に説明し、その意味と有用性を探求することである。


    (1) このフォーマルな提示は、"A theory of therapy, personality and interpersonal relationships, as developed in the client-centered framework"と題されている。その原稿は、「合衆国における心理学の状況と発展に関する研究」のため、American Psychological Associationの委員会の要請によって書かれた。この委員会によって作成され、McGraw-Hill社から刊行される数巻のうちの一冊に掲載される。この領域に特別に関心をもつ人々は、筆者から未公刊の原稿のコピーを入手できる。



    問題

    The Problem

    The question to which I wish to address myself is this: Is it possible to state, in terms which are clearly definable and measurable, the psychological conditions which are both necessary and sufficient to bring about constructive personality change? Do we, in other words, know with any precision those elements which are essential if psychotherapeutic change is to ensue?

    Before proceeding to the major task let me dispose very briefly of the second portion of the question. What is meant by such phrases as "psychotherapeutic change," "constructive personality change"? This problem also deserves deep and serious consideration, but for the moment let me suggest a common-sense type of meaning upon which we can perhaps agree for purposes of this paper. By these phrases is meant: change in the personality structure of the individual, at both surface and deeper levels, in a direction which clinicians would agree means greater integration, less internal conflict, more energy utilizable for effective living; change in behavior away from behaviors generally regarded as immature and toward behaviors regarded as mature. This brief description may suffice to indicate the kind of change for which we are considering the preconditions. It may also suggest the ways in which this criterion of change may be determined.(2)


    2 That this is a measurable and determinable criterion has been shown in research already completed. See (7), especially chapters 8, 13, and 17.

    邦訳で「第2の部分」とされているのがどの部分なのか、原文を見なければわからない(関係代名詞節やらなにやらで後ろにまわった部分が「第2の部分」なのだが、関係代名詞節や副詞節を、先に訳しているので、邦訳だけ読む読者には意味がわからない)。

    それと、「もうひとつの方は」と訳されているセミコロン以下は、たんに「すなわち」とか「そして」とか解釈するべきだろう。

    私訳:

    問題

     私が取り組みたい問題とは、こうである。〔1〕明確に定義可能で測定可能な用語で、〔2〕建設的なパーソナリティ変化をもたらすのに必要かつ充分な、心理学的条件を提示することは可能だろうか? いいかえるなら、〔1〕いくばくかの精確さをもって、〔2〕心理療法的変化が結果として生じるばあいに必須であるそれらの要素を、知ることができるであろうか?

     主要な課題に進む前に、問題の第二の部分について〔2の部分について〕、きわめて簡潔に片付けさせて欲しい。「心理療法的変化」とか「建設的なパーソナリティ変化」ということばによって、何が意味されているのだろうか? この問題もまた、深く、本格的な検討に値する。しかし、さしあたりこの論文の目的のため、我々がおそらく同意できるであろう常識的な意味のタイプを提案させて欲しい。これらのことばによって意味されることは、こういうことである。表面的レベルでも深いレベルでも、より大きな統合性、より少ない内的葛藤、効力のある生のために使用できるより多くのエネルギーという、臨床家が同意するだろう方向への、個人のパーソナリティ構造における変化である。そして、一般的に未熟とみなされる行動から、成長したとみなされる行動への変化である。我々が前提条件を検討する、そうした種類の変化を指し示すには、この短い記述で充分であろう。またそれは、変化のこうした基準が規定される方法をも含意しているかもしれない。(2)


    2 これが測定可能で規定可能な基準であることは、すでに完結した研究で示した。文献(7)、とくに第8章、第13章、第17章を見よ。


    文献(7)とは

    Rogers, C. R., & Dymond, Rosalind F. (Eds.) Psychotherapy and personality change. Chicago: University of Chicago Press, 1954.

    ダイエット

    (2月14日分)

    394日目。

    体重65.2kg(17.3kg減)。体脂肪率18.8%(8.8%減)。



    ぼくのダイエット法はコチラ(ようはケトジェニックダイエットを認知行動療法でサポートしたものです)



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