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    外反母趾は自律神経失調症の原因?

    Q「外反母趾が自律神経失調症の原因だというのは本当ですか?」

    A「いいえ。外反母趾と自律神経失調症(様の症候群)は、骨格または筋肉のバランスの崩れを原因として生じうる2つの症状です。外反母趾と自律神経失調症はしばしば、ともなって生じますが、外反母趾のみを手術などで治したからといって、自律神経失調症が治るわけではありません」


    もう少し詳しく述べましょう。

    ここでは「自律神経失調症は病気ではない(国際的に・医学的に認められた疾患名ではない)」という批判はおいておきます。現実にそのように名指されている諸症状の訴えを持つクライアントが存在することは間違いありません。実際に「自律神経系」のバランスが崩れているかどうか、もしくは崩れているとしてもそれだけがその症候群の原因なのかどうかは、問いません。まず問われるべきは、クライアントがなんらかの「不快感情」を感じているかどうかだけです。


    「外反母趾は自律神経失調症やうつ病の原因になっている」という主張の内容は以下の通りです。

    1. 「浮き指」とよばれる、足の裏の荷重バランスの不均衡によって、体重を支える動作に過剰な負荷をもたらす
    2. とくに「歩く」動作によって、足(foot)と脚(leg)全体が過剰な衝撃を受ける
    3. このとき、「てこの原理」(支点・力点・作用点)によって、足(foot)全体に過剰に大きな力が働き、足親指付け根を押し流すことが外反母趾を促す
    4. 「ひざ下O脚」はひざを作用点、かかとを支点として、やはり外側に押し流すことで生じる
    5. これらによる「足・脚への過剰な負荷」は、足・脚の痛み(かかと・足裏・足指・足指の付け根)をもたらすのはもとより、骨盤のゆがみ(左右の高低差)・首への衝撃(かたこり)・腰への衝撃・背骨の変形の原因となる
    6. これらが頭痛・肩こり・めまい・不整脈・不眠・高血圧・便秘・冷えなどの原因になる(これらはすべて自律神経失調症とよばれる疾患の症状でもある)
    7. これらの自律神経失調症様の症状は、すべてうつ病の要因になりうる(もちろん遺伝的器質〔内因〕がなければうつ病は発症しない)

    このプロセス自体は納得のいくものです。

    ぼく自身、「浮き指」であるため、頭痛・肩こり・腰痛・概日リズムの崩れを発症し、さらに腰痛は椎間板ヘルニア一歩手前まで進行して、激痛のあまりまともに起立することもできなくなった経験があり、カイロプラクティックでひたすら「正しい立ち方」「正しい歩き方」の訓練をしたことがあります。

    いまではだいぶよくなりましたが、座る姿勢はいまだに悪く、長時間の歩行をしたときに足裏の足指付け根がヒリヒリと痛みます。靴下は足指付け根のあたりがすり減っています。

    このプロセスを紹介し、「外反母趾は自律神経失調症やうつ病の原因になる」という主張とともに一躍有名になったのが笠原巖先生です。

    現在販売されている、外反母趾や浮き指対策のテーピング靴下やサポーターには、「カサハラ式」というブランドがついていることがとても多いです。

    とても優れた整体師で柔道整復師(「接骨院」で施術を行う人)だと思いますが、初期の主張(外反母趾が自律神経失調症を引き起こしている)はやはりちょっとセンセーショナルすぎたと思います(目次や前書きが、あたかもそう主張しているようにみえる、というだけで、編集者の責任なのかもしれませんが)。

    笠原さんの著書を読みすすめればわかるように(上でメカニズムをまとめたように)、外反母趾は、やはり「浮き指」が根本原因(のひとつ)です。

    そして、自律神経失調症やうつ病は、外反母趾が原因であるというよりは、外反母趾を促すような浮き指状態での骨格・筋肉への負担が要因になっています。

    【免責事項】笠原さんが主張する「浮き指」原因説に、ぼくは強く納得していますが、100%確実なものと認められたものではありません(非常に多くの方が「カサハラ式」によって外反母趾等の治療に成功していることは事実ですが)。たとえば、ぼくが現在定期的にお世話になっている整体師さんは、「外反母趾の原因は骨にはない。筋肉バランスだ。そしてほとんどの場合、それはふくらはぎの筋肉であるようだ」としています。ただし、彼にしても、「10人のうち3人は、俺のやり方が合わない。十人十色だから、それぞれのケースを見てみなければわからない」と言っています。逆に言えば「10人中7人には効く」ということになりますが、それはおそらく「カサハラ式」にも同じ事が言えるでしょう。ぼくは「筋肉か、骨か、いずれか」という主張には納得しません。筋肉が原因の人もいれば、骨格が原因の人もいれば、その両方だという人もいると思います。しかし、「浮き指」が生じている場合、ほぼ間違いなくなんらかの不調(外反母趾含め)を将来的に生じさせると思います。また、首の骨格・筋肉への負担による、肩こりや首・顎関節の痛みは、足になんの異常もなくとも、ヘッドフォワードポスチャー(頭部前方変位)などで首への負担がある場合、これらが生じることがわかっています。


    念の為に確認しておくと、「自律神経失調症やうつ病の原因は、浮き指である」という一直線の命題ではありません。

    浮き指は、これらの原因になりうる、諸要因のひとつとして数えられるということです。

    浮き指もヘッドフォワードポスチャーもなかったとしても、これらの精神上の変調は生じます。

    とくにもっとも大きな要因は心理的ストレスです。

    しかし、この心理的ストレス(簡単にいえば「不快感」)に、身体的なストレスが先行していることが多いことはいうまでもありません。


    また、「外反母趾」自体が、浮き指がなくとも(先天的な関節の変形や、事故・ケガ、リウマチなどによっても)生じうるものだということも理解しておく必要があります。



    浮き指とは何か?

    ここまで、「浮き指」という、あまり聞きなれない言葉を説明なしに使ってきましたが、笠原さんの本を読んだことがない方には、説明が必要かと思います。

    浮き指かどうかを調べる簡単な方法は、足の親指を甲側に押してみることです。このとき90度以上曲がれば、浮き指です。

    浮き指

    浮き指の足では、立つとき・歩くときに足の指で踏ん張ることができません。

    「足の指で地面をつかむようにして歩く」のが理想的ですが、浮き指の足では足指の付け根で地面を蹴るようにして歩くことになります(当然、長距離を歩くと足裏の足指付け根が痛みます)。

    歩くときに、【かかと・足指付け根・指】の3点荷重となることが望ましい体重荷重ですが、浮き指では指に荷重がかからない2点荷重になります。

    また、浮き指の方は、かかとに衝撃が直撃する歩き方をしがちですが、これも全身の骨格・筋肉の歪み、バランスの崩れの原因です。

    簡単に言えば、歩くときに、【かかとから着地して衝撃を受け】【足指付け根で地面を蹴って足裏全体に横方向の力の流れを生む】というプロセスで、ダメージを蓄積していくことになるわけです。


    外反拇趾

    (「作用点」と「支点」が逆ではないかと思うのですが……そこはご愛嬌)


    どうやって浮き指対策するか?

    基本的には、笠原さんが述べているように、自分でマッサージして、テーピングなどの補強をすることで対処します。

    足は個々人まったく異なる姿をしているので、「自分が自分の名医になる」ことが望まれます。

    もちろん、外反母趾などのような(安静時でも)痛みをともなう症状に発展したなら、接骨院などでの施術(外反母趾の「保存的療法」を理解している接骨院を探す必要があります)をするのが望ましいでしょう。

    現在成人していて、外反母趾を持つ方は、何年も前から接骨院などに通ってみたが、まったく治らなかった、と不信感をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、ここ10年で、外反母趾への理解は大きく進展しました。もちろん整復師が新しい知識を得ていない可能性は高いのですが、積極的に「理解のある、新しい整復師」を探してみる価値はあります。

    また、手術が必要な場合もありますが、痛みを感じている時期には手術に慎重になったほうがよいでしょう。

    マッサージ+テーピングでの補強+保存的治療によって痛みがひいてから、手術をすべきかどうか、医師と相談してください(このあたりのことは、医療的助言はできませんので、笠原さんの著作に書いてあることをよく理解し、ご自身の判断で行なってください)。


    テーピングと包帯を使った、テーピング法が笠原さんの本で紹介されているので、コストをかけたくない方は、スポーツ用品店などで安価なテーピング用テープを購入して、さっそく始めることができます。

    しかしテーピングは3日に1度は交換しなければならず、さらに風呂に入っている時には濡らさないように気をつけなければならないなど、やっかいな面も多いです。

    多くの方は専用の「テーピング靴下」や専用サポーターなどのツールを利用されているようです(ぼくも使っています)。

    笠原さんの著作で、これらの便利なツールが紹介されていますが、ここではオーソドックスな「テーピング靴下(3本指)」「外反母趾・内反小指サポーター」「ソルボの免震インソール」をご紹介します(ぼく自身が使っているのもこの3点です)。


    • 外反母趾・内反小指用3本指テーピング靴下

    テープを自分でカットしてはりつけるのがテーピングですが、靴下をはくだけでテーピング終了という便利グッズを皆さんお使いのようです。便利です。ただし次のサポーターとともに使用しなければ、あまり意味はありません。

    ハイソックスなどもあるので、お好きなものを探すと良いと思います。


    • 外反母趾・内反小指用サポーター

    テーピング靴下の上からこれで固定します。痛みがあってもなくても、浮き指がある場合はこれで固定するのが望ましいでしょう。痛みが酷い外反母趾では、もっと分厚いサポーターが必要かもしれませんが、これ以上分厚いものだと、普通の靴は履けなくなるので、外出用にこれを持っておくと良いと思います。

    (注意!↑のAmazonへのリンクは「右足用」で「Mサイズ」です。両足ともにサポートしなければ余計バランスが悪くなりますので、「左足用」の同じサイズのものを同時に購入してください)

    • ソルボの免震インソール

    歩くときの地面からのショックを吸収するには、人工筋肉「ソルボ」を使用したインソールを靴底に敷きます。すでにインソールが敷いてある場合、はがしてこれを入れます。

    スポーツ用品のMIZUNO・ソルボ(SORBO)・三進興産のいずれかの事業者が販売しているものをご購入ください(いずれも内容は同じです)。



    その他

    歩くとき・立ったときの身体への負担は、上述の3アイテムで、おおよそ解消されます。

    ただし、筋肉・骨格のバランスは、歩くことによってのみ崩れるわけではありません。

    根本的な姿勢が正しくなければ、つねにバランスを崩す要因となる負荷がかかっていると考えたほうが良いと思います(このブログのダイエット記事でも書いたように、人間にとって「正しい姿勢」は存在しないのですが。あるのは「ベターな姿勢」だけです)。


    最も多くの方にみられる「まずい姿勢」は、骨盤の前傾です。

    まずかかとをくっつけて、骨盤を立てます。

    「骨盤を立てる」と言われても、イメージがつかみにくいかと思いますが、「まずい姿勢」では、骨盤が前傾し、お尻がうしろにピュッと出ています。

    これを「立てる」わけですから、一度お尻を突き出し、骨盤の上部と脊椎が反っているように立ってみてください。

    その状態から、おしりを引っ込めながら骨盤上部と脊椎が180度の角度になるように踏ん張ります。このときお尻の筋肉に目いっぱい力を入れると、立てやすいと思います。

    骨盤を立てて起立したときに、かかとに全体重の100%がかかるようにします(カサハラ式では、じゃっかん前に重心がくるのが良いとされていますが、それではかかとの関節と足の甲の筋肉に負荷がかかります。歩くときはもちろんやや前方に重心をもっていきます)。

    横から見たときに、【脊椎】―【骨盤】―【下肢】のラインが一直線になるように立ちます。


    ツールを使ってこの姿勢を作り出すには、骨盤枕がオススメです。バスタオル2枚とガムテープがあれば簡単に作れますが、安い値段でゴム製のものが販売されていますので、それを使って「どのような硬さでどれぐらいの大きさの骨盤枕が望ましいのか」の感覚をつかんでみるといいでしょう。

    (「ダイエット」と銘打ってありますが、あまり痩身効果は期待しないほうが良いでしょう。ただし、正しい姿勢をキープしていないのであれば、痩せることもありえません)


    次に、座ったときの姿勢です。多くの方にとって、一日で最も多くの時間をすごす姿勢が座った姿勢だと思います。

    このブログでダイエット記事を書いたときに「コジット美整クッション」を紹介しましたが、似たような商品が最近ではたくさん出ていますので、自分に合うものを探してみてください。

    ただしこれは、1日中ずっと座っているものではなく、15~20分程度、トレーニングとして使用してください。

    1日これに座るのはキツすぎて、トレーニングをサボる原因になります。


    最後に、「筋トレ」ですが、ダイエット記事では『必やせ最強』を強くオススメしました。

    『必やせ最強』がもっとも優れたエクササイズ本だと断言する理由は、

    • 丹田呼吸法を誰でも確実に身につけられる(これはマインドフルネス認知療法や自律訓練法でも使う)
    • 豊富なエクササイズが収録されているため、さまざまな筋肉レベルの方に応用可能
    • 基本のロングブレスに即効性がある(ダイエットに、という意味ではないです)

    この3点です。

    からだのどこにも痛みがない方は、『必やせ最強』で筋トレしてみてください。

    腰痛・肩こり・足のむくみをなんとかしたい、という方には『健康ブレス』をオススメします。

    美木さん自身、腰痛改善のためにロングブレスを開発したそうですから、関節に負担が生じないようにストレッチをしつつ、筋トレもするには最適です。


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