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    15kg落とすためにやったこと5つ

    こういうダイエット報告って、リアルタイムに記事にしていかないとあまり意味がないとは思うのだけど、ぼくが5ヶ月かかったプロセスは、もっと効率的にやれば3ヶ月ぐらいに短縮できると思うので、いちおうまとめ的に記録しておきます。

    (Twitterでは毎日投稿していて、全ログがこのブログに投稿されるので、いちおう毎日記録して公開していることにはなる)


    スペックを書いておくと、

    • 高校卒業時点(身長の伸びは止まっている)で55kg。
    • 大学進学で一人暮らしを始めるとともに、自分の口に合うおいしいものを食べるようになったこと(ぼくは自分の母親の作った料理が口に合わない)&イタリア料理屋でバイトしてから自分の料理の腕が上がったことにより、65kgが通常体重に。これが10年ぐらい続く。
    • 修士課程修了後、博士試験落ちる→派遣でIT土方→ストレスMAXで頭おかしくなる→70kg台突入。
    • 仕事辞めて博士課程に進学、在学中の前半は精神的に絶好調だったが、後半、アカハラ・パワハラによるストレスと、学者の道は捨てて都落ちしなければならないストレスで80kg台突入。
    • 帰省時、82kgぐらい。上述のように、「母のつくる料理は口に合わない」ため少食に。かつ朝食を抜いた生活で、3ヶ月間で5kgぐらい落とす。
    • なんやかんやで75kgが通常体重に。
    • 今年独立開業。なぜか80kgオーバーしていて、「小太りなのは、あまり成功者に見えないよな」と考えてダイエット開始。
    • 1月15日(1日目)ロングブレスダイエット開始。81.5kg。
    • 2月19日(36日目)認知療法ダイエット開始。80.5kg。この間、2kg増えて3kg減ったので、合計-1kg。
    • 3月15日(60日目)糖質制限開始。80.1kg。
    • 4月24日(100日目)1日1食開始。76.0kg。
    • 6月18日(155日目)66.5kg。合計-15.1kg。5ヶ月かかって15kg減。ただし順調に体重が減少し始めたのは糖質制限以降。
    • 7月4日(171日目)64.7kg。この記事を書いている前日の夜。合計-16.8kg。

    今年独立開業したのは、「アジャイルWeb開発とアジャイル心理療法」というあまりヒトには理解されないだろうなという職種。

    自分ではたんなる「アジャイル開発」(開発対象はWebシステムと心理療法)としか考えていないのだけど、そんな職種は厚生労働省の定義にはないので、「心理カウンセラー」と税務署には登録している。

    (「アジャイル心理療法」というのは、べつに奇をてらってネーミングしたわけではなく、Steve de Shazerの"Keys to Solution in Brief Therapy"という、ブリーフセラピーのドンが書いた本――ぼくの療法家としてのバイブル――に記述されている、1970~80年代にミルウォーキー派がやっていたことが、まさしく1990年代にソフトウェア開発の分野で生じたアジャイル開発手法そのものだったので、自然とそのネーミングになったのだ)



    では、かなりはしょって、ポイントだけ抑えるように気を配りつつ(ぼくはどうやっても長文を書いてしまう癖があるので)、「ぼくの5ヶ月で15kg減」を「あなたの3ヶ月で15kg減」に繋げられるように、書いていきます。

    詳細や疑問点は、ぼくのカウンセリングルームが発行しているメルマガか、カウンセリング・サービスを直接ご利用ください。

    このブログでも、補填していくとは思います。


    前提


    体組成計を用意してください。

    家庭で簡単に入手できるものだと、TANITA製が良いと思います。

    もちろん体脂肪率を厳密に測ろうとすると、病院で大がかりな装置を使わなければならないのですが、「毎日測ること」が重要なので、家庭用体組成計で、近似値を得られれば充分です。

    TANITAの体組成計で、足を載せるプレートに「Reactance Technology」と書いてあるものが、現時点では、ベターな選択だと思います。

    体組成計を、取扱説明書をよく読んで、使いこなせるようになっておいてください。

    説明書をなくしたらダウンロードしてください

    最低限、「測定項目ボタンの使い方」「前回値を見る」はできるようにしておいてください。

    毎日、決まった時間に、似たような服装で測り、スプレッドシートに記録してください。

    記録する項目は、その体組成計がはじき出すすべての数値です(唯一「BMI」だけは、痩身ダイエットの目的である「肥満解消」とはまったくなんの関係もないので不必要ですが、自分の身体の性質を知っておくのもよいでしょう)。

    体重も体脂肪率も、一日のうちに変動するので(体重は夜重く、体脂肪率は夜少なくなるのが普通です)、決まった時間に測ります(でもあまり神経質になる必要はないと思います)。


    スプレッドシートは、通常はGoogleドライブ(旧Googleドキュメント)に記入し(←サンプルの値が入力されているので、削除してください)、10日に1回ぐらいExcelやCalcやNumberに転記するのがいいと思います。

    Googleのスプレッドシートでは、グラフは作れますが、トレンドラインがひけません(ぼくが知らないだけかも)。

    数値よりも、トレンドラインの方が大事なので、この転記は必ずやりましょう。

    ぼくはLibreOfficeのCalcで、体重と体脂肪率のトレンドライン(指数関数)と増減体重のトレンドライン(線形)を作成しています。

    増減体重が指数関数でないのは、「計測初日の体重を0とする」ため、ダイエット開始後、ずっと減り続けれていれば(ずっと「増減体重」がマイナスのままなら)問題ないのですが、上回る日があるので、マイナスとプラスが混在し、近似したトレンドラインが描けないからです(ちゃんと方程式を手動で入力すればいけるのかもしれませんが)。

    いずれにせよ近似値でよいので、これもあまり神経質に「こっちの方程式のほうが正確なトレンドラインだ」とか考えなくていいと思います。

    ようは、トータルで見たときに、右肩下がりのトレンドラインになっていればOKです。

    「1日に50~100g減るのが健康的なダイエット」などと言う医者もいますが、それはあくまでも統計学的な平均値です。

    ホルモンバランスによって、1日に2kg増えたり減ったりするのが普通です。

    数値そのものに一喜一憂しないのがここでのポイントです。

    そのためにも、体組成計(体重計)にのるのを、重大な儀式とせずに、毎日の日課と考えて、変な数値が出ても(前日より2kg増えるとか、減るとか)、「この安モンの体重計、壊れてんじゃね―の?」ぐらいに考えておけばOKです。

    体重が順調に減り始めて1~2ヶ月たつと、「体重」の数値自体にまったく関心がなくなると思います。一度増えても数日後には減り始めるのが当たり前なので。

    「体重の数値に関心がない」という心境に至るのを、まずは目標にしましょう。



    下記の、1.と2.に1週間かけてください。それ以降も1.と2.は継続しなければなりませんが、最初の1週間は、3.に入らないでください(課題図書の「第1部」までは読んでおいてください)。


    1.調身・調息(姿勢と呼吸を整える)


    仏教では、《調身・調息・調心》という手順を踏んで坐禅に入ります。

    仏教には、「身体があって、心がある」という教えがあるので、この順番になります。

    ダイエットでも《調心》の前に、《調身・調息》を行います。

    《調心》は、3.の認知行動療法でみにつける「継続を妨げるストレスへのコーピング・スキル」「食への依存の外在化とそれをやっつけるテクニック」などです。

    これの前に姿勢と呼吸を身につけておくと、かなり楽です。


    ダイエットにおける《調身》は、「正しい姿勢」です。

    「正しい立ち方」「正しい座り方」「正しい歩き方」を身につけます。

    「正しい」といっても、人間には「100%正しい姿勢」が存在しません。あるのは「ベターな姿勢」です。

    人間は、そもそも二足歩行に適した骨格を持っていないからです。


    テキストとしては美木良介『必やせ最強ブレスプログラム』の付録DVDを使います。

    ロングブレス本は持っているけど、これ以外のものを持っているから無駄な出費はしたくない、という方は、なんらかの方法でDVDを入手してください。2.エクササイズでも使うので。

    『必やせ最強』のDVDの冒頭「基本のロングブレス」の構成は、

    1. 丹田確認呼吸
    2. 基本のロングブレス1
    3. 基本のロングブレス2

    となっていますが、ここで重要なのは「丹田確認呼吸」です。

    これを集中的に見ながら、「立ち方」を修正してみてください。

    DVDでは、「かかとをつけて、お尻をしめて、肋骨と骨盤の間を開ける」と指示されています。

    このDVDは、ぼくの把握する限り、「呼吸と姿勢について実践的に指導する、現時点でもっとも優れた教材」なのですが、姿勢に関しては、残念ながら完璧ではありません。

    もっとも重要な「骨盤を立てる」ことに触れていないからです(この点に触れているのは、未確認ですが、カイロプラクティショナーの教科書ぐらいではないでしょうか)。


    「正しい姿勢」(つまり、ベターな姿勢)のポイントは、

    • 骨盤を立てる(骨盤を寝かさない=前傾させない)
    • かかとをつけて立ったときに、かかとに全体重の100%がかかるように立つ
    • 肋骨(の最下部)と骨盤(の最上部)の間を開ける
    • お尻の筋肉にめいっぱい力を入れる
    • 頭の頂点からコインを落としたときにかかとの間に落ちるイメージで立つ

    この姿勢になったとき、真横からみると、【脊椎】―【骨盤】―【下肢】のラインが一直線になると思います。

    (人間の骨格が「一直線」になることはないので、「ベター」しかないのですが)

    「ヘッドフォワードポスチャー」とよばれる、あごが突き出た姿勢(首や肩のこりの原因です)から開放されます。

    骨盤を立てるので、荷重が腰にかからず(かかとに荷重ポイントをおきます)、腰痛の原因からも開放されます。


    さいきん「骨盤枕ダイエット」のような、骨盤を矯正することで痩せる、とうたった付録付きの本が流行っていますが、いちおうぼくも試してみました。

    ロングブレスを使えば、「骨盤を立てる」ことはできるのですが、「骨盤を締める」まではできないので、骨盤枕を使うことには、あるていど意義があると思います(骨盤が矯正される感覚があって、ほんの5分仰向けに寝ているだけで、わりとキツイです)。

    ただ、「骨盤だけで痩せる」ということは、通常はないので、ブームは一過性のものだと思います(腰痛改善にかなり良いらしいので、名前を変えて売れ続けるとは思います)。

    「骨盤だけで痩せた」方は、よほど姿勢が悪く、血流が悪かったのではないでしょうか。

    いずれにせよ、関心のある方は試してみてもいいんでは?てな感じ。

    「座り方」については、ぼくはふだんコジットの矯正座布団を使っています。ただ、これに10分も座っているとつらくなってくるので(つらくない方は姿勢がよい証拠です)、心理的な負担になっており、サボりがちです。「ツラい」ことはなるべく避けましょう(と自己正当化してみる)。


    次に《調息》ですが、これは「丹田呼吸法」一択です。東洋医学で伝統的な健康法で、坐禅で使われる呼吸法で(椅子に座っても、立っていても、寝ていても坐禅はできます)、近年では高い集中力を必要とするアスリートにも取り入れられています。

    「美木良介のロングブレス」とは、丹田呼吸法に強い呼吸を加えつつ、筋肉に負荷をかけるメソッド、と一言で言えます(テレビでは美木さんはこの点に触れていないような気がするのですが)。

    『必やせ』が「もっとも優れた教材」なのは、「世界で初めて、映像を使って丹田呼吸法を誰にでもマスターできるようにした」点においてです。

    「坐禅入門」のような本でも、正しく丹田呼吸法を伝えることに成功しているものはありません。


    「丹田呼吸法」でいう「丹田」とは、上丹田・中丹田・下丹田の三丹田(これに頭頂部と会陰部を合わせて五丹田とする立場もあります)のうち、下丹田、俗に「臍下丹田」とよばれる位置に意識を集中して行う呼吸です。

    「臍下丹田」とは、文字通り、ヘソの下なのですが、だいたいパンツのボタンのあたりです。

    俗に「ヘソ下三寸」などといいますが、実際に三寸(約91mm)下なのではなく、ヘソと恥丘の頂点を結ぶ線を五寸としたときに三寸目にあたる位置、を意味するので、ややこしいです(だいたい三寸ですが)。

    さらに、臍下丹田といっても、体表面に丹田があるわけではありません。身体をまっぷたつに輪切りにしたときに、断面図に漢字で「田」と書いて、その十字のクロスする部分が丹田です。

    そんな位置に意識を集中しろと言われても通常できないので、便宜的に「おへその下あたりに力を込めて腹圧をあげる」と説明されるわけです。

    よく「腹式呼吸をする」と説明されることもありますが、丹田呼吸法では吸う時も吐くときもお腹は引っ込めるので、むしろ「逆腹式(胸式)」に近いものです。

    いずれにせよ、DVDを見ていただくしか、伝える方法がありません。

    パンツのボタンのあたりに両手の指を立てて、そこの筋肉に力が入っているか、確認しながらやると、わかりやすいかと思います(DVDで美木さんが言うように、プルプルプルと痙攣したりはしません。痙攣すればもっとわかりやすいのですが、通常、筋肉が硬くなるのが感じられるだけです)。


    これが何をやっているかというと、「横隔膜トレーニング」です(他にも、腹圧を上げることで、脳に直結する神経が集中している腸を刺激するのだ、と主張する医師もいますが、真偽のほどは定かではありません)。


    以上の「姿勢」と「呼吸」(ロングブレスじゃなくて、丹田呼吸法)は、一生キープしてください。

    とくに「呼吸」は「マインドフルネス認知療法」でも使います(この記事の3.認知行動療法には出てきませんが、ぼくのカウンセリングルームでは、「マインドフルネス坐禅会」というグループワークでも『必やせ』のDVDを教材にしています)。


    2.エクササイズ


    「ダイエットは運動が1割、食事が9割」などと言われますし、それは事実なのですが、エクササイズをしておくと、なにかと楽です。

    (dietという言葉に運動という意味は含まれていない、というツッコミはナシで)

    とくに、3ヶ月で15kgも落とすと(ぼくの場合は5ヶ月)、身体が軽くなって自然と活動的になりますが、荷物をおろしたわけで、筋力も当然落ちます(異常なほどは落ちません。ぼくの場合は「筋肉多め」だっったのが「標準」になりました。さらに、筋肉量は「標準」なのに基礎代謝量は「多め」です)。

    体重が減ると、身体は基礎代謝量を落としてそれに抵抗しようとします。

    このメカニズムに対抗するためにも、筋肉量を可能な限り保つ(アップさせる必要はないです。筋肉量アップにはかなりきついトレーニングが必要です)努力をしたほうが良いでしょう。

    個人的には「照射療法」を取り入れる必要性を感じていたので(概日リズムが崩れたまま十数年たっており、「昼間の眠気」と闘いたいと感じていました)、屋内でのエクササイズから、屋外でのロングブレスウォーキングへと切り替えました。

    ぼくの例は、ダイエットをきっかけとした副産物にすぎないかもしれませんが(「やばい、そろそろ眠気がきそうだ」と感じたら、そこで仕事をぶった切って10分間ロングブレス・ウォーキングをします。曇天でも屋内より屋外のほうが照度が高いので、眠気が綺麗に飛びます)、やり過ぎない(苦痛に感じない)程度のエクササイズがダイエットにも精神的にも効果的ではないかと思います。


    せっかく《調身・調息》で『必やせ』を使ったので、エクササイズもこれを使います。

    『必やせ』には、筋肉量の大小に応じて、幅広いプログラムが収録されています。

    重要なのは、決して自分の筋肉レベル以上のエクササイズは行わないことです。キツイので挫折します。

    「丹田確認呼吸+基本のロングブレス1+基本のロングブレス2」に加えて、「腸腰筋初級」「くびれ集中」「背中初級」あたりの、誰でもできる簡単なものから始めてください。ウォーキングにも応用できる「腸腰筋中級」もやっておくといいと思います。

    DVDでは、「基本のロングブレス+1エクササイズ」の1セットを、1日3回やるように指示されていますが、長続きしない自信がある、という方は、1日1セットでいいと思います。

    「キツイエクササイズを1ヶ月続けて2ヶ月サボる」よりも「楽なエクササイズを3ヶ月続ける」方が効果的なのはいうまでもありません。


    「運動でカロリーを消費するべきではないか?」という疑問を持つかもしれませんが、運動でエネルギーを消費するのは効率が悪いです。

    人間にとって最大のエネルギー消費は、

    1. 心臓・動脈の拍動
    2. 呼吸

    この2種類です。1日のエネルギー消費の70%を占めます。

    この2大エクササイズを、私たちは24時間行なっているわけで、それ以上は「ただ痩せるため」なら必要ないといえば必要ないのですが(ぼくのダイエットコーチの内科医は「必要ない」と断言しました)、「楽に目標に到達したい」場合は、やっておくと時間短縮になります。

    ポイントは、「楽する」「挫折しない程度に続ける」ことです。

    「寝ること」が最大のエクササイズだとも言えます。拍動も呼吸もしつつ、脳を休め、消化器にエネルギーと酸素を最大限送り込む時間帯だからです。



    上記の1.と2.を開始してから1週間は、3.に入らないでください。

    その間、3.のテキストの「第1部」を読み終えてください。

    また、『必やせ』のDVDは全編通して観ておいてください。

    3.を開始したら、はじめの3週間は4.に入らないでください。つまり、1.と2.の1週間と合わせて、ダイエット開始から4週間=28日間は、4.に入らないでください。この間、体重は減りませんが(場合によっては増えますが――ぼくは増えました)「必要な期間」と割りきって、耐えてください。


    3.認知行動療法


    テキストにはジュディス・ベック『ベック式ダイエット練習帳』を使います。


    認知行動療法は、「認知療法」と「行動療法」がそれぞれ不可分のものだという認識のもと、折衷された心理療法です。

    認知療法の生みの親がアーロン・ベックという心理療法家で、その娘(こちらは比喩的な意味ではなく、法的な意味での娘)がジュディス・ベックです(だから彼女は「認知行動療法」ではなく「認知療法」というタームを使っているのですが、ベック本で取り入れられている諸テクニックは、認知行動療法のものです)。

    ぼくのカウンセリングルームのグループワーク「認知行動療法ダイエット」は、この本の「解説」でしかないのですが(それに調身と調息を加えるというアレンジはしていますが)、この本にも欠点があります。

    • 毎日の課題になっている認知行動療法のテクニックが、もともとどのような意図があって、どのような心理的課題に対処するためのものなのかが、一切書かれていないため、筆者が何を言わんとしているのかが伝わりにくい(もちろん、「ダイエット上どのような効果があるか」は説明されているので、盲目的に従うだけならこれで充分なのかもしれません)
    • アメリカ人向けに書かれたものなので、日本人の食生活や生活パターンにそのまま当てはめるのは難しい(訳者のミスなのか原文が間違っているのか、キロカロリーとカロリーの区別がついていません)

    1に関しては、ここでも説明することはできません。グループワークの「認知行動療法ダイエット」でも逐一説明することはせず、ハンドアウトに「その週の課題の解説」をプリントして配ることにしています。「認知行動療法の勉強会」になってしまっては時間がもったいないので。

    詳しく勉強したい方向けに、入門書をあげておきます。専門的には、この入門書の文献表を利用してください。

    ベック本は、6週間=42日間のプログラムから成ります。

    1日1課題をこなしていくことで、「ダイエットを継続できるメンタル」を作り上げます。

    ポイントは、ここでもやはり「楽すること」です。

    楽でなければ、まずダイエットの継続など、無理です。大抵の人の精神構造は、ダイエットを継続できるようにはできていません。

    そこを「心理療法的テクニック」を使って、ハッキングしてやると、継続が楽になるという仕掛けです。

    主要には、「空腹という不快感=ストレス」「食べたいものを食べたいだけ食べられないという不快感=ストレス」に対処するテクニック(「コーピング・スキル」といいます)を身につけます。これは応用すれば、ダイエット以外にも使えるので、ダイエットを機会に身につけてもらいたいというのが、カウンセリングルームで認知行動療法ダイエットプログラムを主催する趣旨です(というか、ストレスコーピングの技術である認知行動療法をダイエットに応用したのがベック本なのですが)。


    認知行動療法には、わりと「心理教育的」な側面があり(ようするに「お勉強」しなければならず、「合理的思考」ができなければ課題をこなせません)、クライアントにモチベーションがないかぎり、効き目がありません。

    通常、心理カウンセリングでは、はじめの数セッションで(だいたい初回セッションで)クライアントのモチベーション(カウンセリングを受けることに対する「やる気」)を見て、使う心理療法を決めます。

    認知行動療法が使われるのは、「モチベーションが高い」かつ「知的水準が高い」クライアントに対する場合です。

    (一般的には、ということですが。ぼくはブリーフセラピー〔ソリューションフォーカストとよぶのが近年の流行ですが、ぼくは「ブリーフ」とよぶことにこだわっています〕と認知行動療法の折衷を、どのクライアントに対しても使います。というか認知行動療法にはブリーフセラピーからのパクリが多いので自然とそうなります)


    このように言うと「自分は知的水準が高くないから認知行動療法は合わない」と決めつける方が必ずいるのですが、ここでいう「知的水準が低い」とは、たとえば子どもや極端に教育水準が低いクライアントを指しているので(日本以外の国には少なからずいます)、日本で通常の教育を受けた大人であれば、問題はありません。

    大人でないならそもそもダイエットをする必要がないので、これも問題なしです(子どもの肥満は問題になっていますが、通常かんたんに痩せるので、わざわざ認知行動療法を使う必要はありません)。

    「ベック本」を読みながら、「これ、どういう意味?」という箇所に出くわしたら、前掲の入門書にあたるとか、ダイエットコーチに聞くとかしてみてください。

    (ベック本の中に、「ダイエットコーチを見つける」という課題が出てきます。ぼくはあるカリスマ的内科医に出会うことができたので、その医師をコーチにしました)


    「モチベーション」についていえば、「痩せたい」と思っているなら、ついてこれます。「どっちでもいい」と思っているなら、ついてこれません。

    (ぼくは、じつは体重に関しては、内心「どっちでもいい」と思っていましたが、「自分のカウンセリングルームで認知行動療法ダイエット・プログラムを開始したい」というモチベーションがあったので、継続することができました。不純な動機です。ちなみに「ダイエットによって得られるメリット」を列挙する課題がベック本に登場しますが、ぼくの場合、その第1位が「仕事がうまくいく」で、第2位が「見かけがよくなる」、第3位が「異性にモテるようになる」になりました)


    ベック本の「欠点」の2つ目、「日本人に合わない」部分というのは、ジュディス・ベックが典型的・古典的「カロリーオフダイエット」しか知らない、という点です。

    アメリカ型の(日本人から見ると異常に見える)肥満には、カロリーオフダイエットでも効くのでしょう。たぶん。データを見ていないので知りませんが。いや、見たはずですが忘れました。アメリカの肥満は「低教育」「低収入」の層に多く、栄養についての情報を得ていない・高カロリー低価格食品ばかり食べている、というのが原因だとされています。アメリカではジャンクフード規制(学校内での販売禁止、CMの時間帯規制など)が法制化されています。

    これに対し、日本人の平均摂取カロリーは、ここ50年間、ほとんど変わっていません(FAO STATというサイトで統計値を見ることができます)。1989年にピークに達しますが、以後ゆるやかに下降しています。

    アメリカや中国が右肩上がりなのとは対照的です。中国は単純に経済成長のためでしょう。アメリカは「99%の中間層」の所得水準が下がったためでしょうか。知りませんが。

    日本で生活していると、「これ以上摂取カロリーを下げようがない」という実感を持ちます。

    ぼくの家族は、両親が壮年期に入って以降、一家そろって肥満ですが(ぼくがそこから一抜けしたわけですが)、いわゆる「老人食=肉・魚なし、主菜はほうれん草のおひたし」を食べている生活です。極端に低カロリーです。高度高齢化社会の日本では、多くの家庭で、そのような食生活を送っているのではないかと思います(都市部で単身生活している若者は例外ですが)。

    日本人には、カロリーオフ以外の、別のアプローチが必要だということになりますが、それは次の4.で説明します。


    「そもそも日本人には肥満があまりいないではないか」とおっしゃられるかもしれませんが、日本人は、諸外国では肥満とされない体重(標準体重に対する比率)でも肥満と診断されます。これは、日本人の肥満による糖尿病リスクが高いためです(アメリカ人が多少太っても糖尿病になるリスクは低いが、日本人は少し太っただけで糖尿病になるリスクが高まる)。

    また、「体組成計」の項目で「BMIは肥満の解消という目的にとってなんの意味も持たない」と述べましたが、その理由は、日本人に圧倒的に多いのが(とくに男性)「体重は重くないのでBMIでは標準的だが、体脂肪率が高い、隠れ肥満」で、内臓脂肪型肥満とよばれるグループだからです。また逆に、筋肉量が多いためBMIでは肥満に分類されるが、体脂肪率が低いため「隠れ痩せ」に分類される「アスリート体型」もBMIでは検出することができません。



    3.の認知行動療法を、3週間=21日間行うまで、つまり1.と2.から開始してから4週間=28日間経過するまで、4.に入らないでください。

    理由は、ベック本のプログラム中、「空腹感を知り、それが自分にとってどれぐらい不快なのかを知る実験」「空腹ではなく食への依存によって食べているのではないかを確認する実験」を行うのですが、4.で糖質制限を選択した場合、そもそも空腹感が生じないので、実験にならないからです。

    この実験は重要です。

    ぼくはこれで「チョコレート依存症」を形成していることが明らかになりました。

    有名なアレン・カーの『禁煙セラピー』を読んでいて「ハッ」とさせられたのですが、重度のニコチン依存症のヘビースモーカーでも、深夜にニコチンが切れたからといって、ガバっと目が覚めたりはしません(そこが「ニコチンの恐ろしさ」だと彼はいうのですが)。

    しかし、ぼくは「チョコレートが切れて深夜にガバっと起きる」ことがしばしばあったのです。

    あきらかに依存症ですね。これは認知行動療法でわりとサクッと断ち切ることができます(ただし、ある特定された依存症を、無批判に断ち切ってしまうと、別の依存症を形成することがしばしばあります。ぼくの場合は、5.の「1日1食」を開始してから、タバコの量が倍に、コーヒーの量が4倍になりました。1ヶ月で元に戻りましたが、いわゆる「口寂しい」という「口唇的」な依存症があったのだと思います。生まれてから40年近く1日3食が当たり前だったので、当然といえば当然ですが。それでもたった1ヶ月、とくに努力もなしに、いつのまにか克服していました)。


    4.食事制限


    食事制限なしにダイエットはありえません(語義上)。

    選択肢は2つ。

    1. 糖質制限(別名は、ローカーボ、カーボリストリクション、カーボカウント、ケトン体ダイエットなど)
    2. 食事量制限

    ポイントは「カロリー制限」は選択肢にないところ。

    語義上、「摂取カロリーを消費カロリー以下にすれば、脂肪が分解されて、痩せる」などということはありえません。

    カロリーとは熱量、つまりエネルギーのことで、標準大気圧下で1gの水の温度を1度上げるのに必要なエネルギー量が1カロリーです。

    栄養学では「食品の総カロリーは炭水化物とタンパク質と脂質から計算される」とされており、日本の食料品店に並ぶ食品の表示もこれにならっています(正確には「計量法」という法律で定められた「熱力学カロリー」にのっとって計算されます。これは「17度カロリー」にほぼ等しく、16.5度の水を17.5度に上げるのに必要な熱量)。

    まず「炭水化物」は「糖質」+「食物繊維」のことですが、食物繊維にエネルギーはないので、ここに入るのはおかしい。つぎに、「タンパク質」をアセチルCoA(ミトコンドリアにあるTCAサイクルを回転してATPというエネルギー源を生む)に代謝することも可能ですが、タンパク質はエネルギー源として使うために摂取するわけではない(人体を構成すること、脂質などの輸送体になることなどが主要)ので、これも除外です。

    食品に記載されたカロリーは、「その食品が最終的に発揮すると期待されうる総エネルギー量」であって、すべてその通りに(ATPへと)代謝されることはありません。

    (糖質を含む食事をしたら、それから4時間は脂質をエネルギー源として使用することができません)

    エネルギー(源)が余ったら自動的に脂肪組織に貯まる、などという単純なメカニズムは人体にはありません。

    問題外です。

    3.で「アメリカ人はカロリーオフでも痩せるのでしょう」と述べましたが、アメリカ人の標準的食生活でカロリー制限をすると、自然と食事量が低下するので、痩せます。

    日本人がカロリーオフを行おうとしても、食事量は減りません。

    日本人の周りには、「カロリーオフ食品」があふれているからです。


    選択肢の「糖質制限」と「食事量制限」のうち、効果が高いのは当然「糖質制限」ですが、これを選択してはならないのは、「『糖質制限は危険』という煽りに対して不安感を持つメンタリティのヒト」です。

    「糖質制限」によるダイエットは、世界的には1970年代のアトキンス・ダイエット(日本でも『低炭水化物ダイエット』として翻訳されましたが、当時はあまり流行りませんでした)からはじまり、さまざまな批判を受けてバージョンアップし、現在ではケトジェニック・ダイエット(ケトン体生成ダイエット)として一般的になっています(Ketogenic Dietという言葉自体は、小児てんかん病の治療に、100年近く使われていますが)。


    日本で流行りだしたのがいつからか、ぼくはずっとダイエットになど関心がなかったので知りませんが、現在、日本で主流となっているのが江部康二さんの「京都派」の理論にもとづく糖質制限です。

    食生活の変化には及び腰なのが医学や栄養学、WHO、厚生労働省のつねで、とうぜん「糖質制限はこんなにも危険!」という煽り言説が飛び交います。

    糖質制限を正しく理解し、こうした言説の誤謬を見つけ出すことに喜びを感じられるようになれば、まったく害はないのですが、医師が「糖質制限は危険」という一般書を出版するたびに、もしくは雑誌記事等で見かけたりするたびに心配になり不安になっていたら(心配も不安もストレスで、それこそがダイエットの阻害要因になります)体が持ちません。

    なので、「糖質制限危険論」への抵抗性能を持ち合わせていない方は、「食事量制限」を行なってください。

    (「糖質制限危険論」について少し述べるとすれば、現時点では、どうひいき目に見ても「糖質制限の安全性は確立されていない」という程度のことしか主張としては成り立たず、「糖質制限は危険」と断言することはいかなる科学者にも不可能です。また、危険性を報告している論文のいずれについても、日々進化する「糖質制限の常識」からすると時代遅れのやり方をしているダイエッターしか対象にしておらず、ケトジェニッカーの目からすると「これは一体何を調査しているのだろう?」と疑問に思うものばかりです。「糖質制限危険論」を煽る論者は「糖質制限のリスク」を並べるのですが、「糖質制限しない、WHO推奨のバランスの良い食事」のリスクには言及しません。これはアンフェアではないでしょうか。それとも「バランスの良い食事」のリスクなどわかりきっていることなので、あえて言及しないのでしょうか。中には「バランスの良い食事」ではなく自分の推奨するダイエット法をオルタナティブとして持ち上げる論者もいますが、そこまでいくと「ダイエット業界に名前を売り込みたいのですね」としか申し上げられません。本当に安全で効果のあるダイエット法があるのなら、他を批判せずにそれだけを売りにすればよろしいのではないですか、と)


    具体的に、「食事量制限」はどうやるのかといえば、

    1. 食事の重量・体積を減らす(水と野菜は増やしてもOK)
    2. 「カロリーオフ食品」を一切食べない

    この2点です。

    食料品売場に行けば、たいていの食品に関して、「カロリーハーフ」だの「カロリーゼロ」だの「カロリー○%オフ」だのといった文句がくっついていますが、そういった食品はすべて避けてください。

    マヨネーズなら、昔ながらの赤いキャップのマヨネーズにします。

    ドレッシングも油も醤油も(薄口しょうゆとか、さしみしょうゆ、といった「しょうゆ加工品」を避けてください)すべて「いかにもダイエットに良さそうなキャッチコピーが付いている食品」は避けてください。

    できればドレッシングは自作するのが望ましく、しょうゆのようなキラー調味料(ソースもそうですが)は使わずに塩やレモン汁を使って味付けするのがよいでしょう。

    あとは、「ベック本」の「カロリー」を「食事の重さ・体積」と読み替えて、そのとおりに食生活を送ればOKです。

    「腹七分目」が目標ですが、これはベック本で述べられている「ゆっくり食べる」を実践すれば、可能になります。

    どのぐらいゆっくりなら良いかというと、「1口ごとに箸を置く」ペースです。口の中が空っぽになるまで、次の一口に手を出してはダメです。大きめのコップに水をついで飲みながら食事をするのも効果的です。

    可能な限りさまざまな種類の食生活を送るべきなので、数種類のレシピ本を用意すると良いでしょう。一度食べたことがある料理は二度と食べない、ぐらいの意気込みで。


    この「食事量制限」に比べて「糖質制限」はきわめて簡単ですが、「理屈をちゃんと知らないと逆効果」だと言えます。ケトジェニッカー(糖質制限実践者)は、つねにアンテナを張って、最新の「糖質制限の常識」を知る努力を続けてください。

    たとえば日本でもっとも有名な「糖質制限推進者」が江部康二さんですが、彼の推奨する3種類の糖質制限のうち、もっともヘビーなものでも「1日3食、合計60g」の糖質を摂ります(「スーパー糖質制限食」というそうです)。1日3食食べるということは、1食あたり20gぐらいの糖質を摂取することになります。

    ぼくはこの江部さんの「20g/食」を「ぬるい糖質制限」とよんでいます。20gだと、急性インスリン応答が起きるヒトもいれば起きないヒトもいる、という微妙なラインだと思います(江部さん自身はこれでイケているみたいですが)。

    昨年、北里研究所の山田悟さんが『糖質制限食のススメ』というおそろしい本を出しました。なにがおそろしいかというと、「20~40g/食」の「ゆるい糖質制限」を勧めている点です。これでは急性インスリン応答が生じる可能性がぐっと高まります(個人差があるので100%ではないです)。

    糖質制限について詳しい方には釈迦に説法かと思いますが、糖質制限の目的はインスリンの分泌を抑えることです。糖質制限を理解していない方は、「糖質が肥満の原因なら、ご飯を半分にしてダイエット」と考えがちですが、糖質とインスリンの関係は、カロリーオフダイエットの想定するような一次関数的関係、つまり比例の関係ではありません。人体にとって「高血糖」という事態は想定外の非常事態なので、インスリンしか対処メカニズムがありません(「低血糖」という非常事態には、多重に対処メカニズムが張り巡らされています)。インスリンは、血糖値が少しでも上がると、過剰に分泌されます。これが急性インスリン応答です。

    これのなにがまずいかというと、摂取した糖質が少ないにもかかわらず、糖処理を行おうとするインスリンが働くため、糖質が筋肉組織や脂肪細胞に供給されず、やがてインスリン抵抗性が形成されます。インスリンが糖質を処分しようとしても、筋肉組織や脂肪組織は受け入れなくなります。この「少量の糖質を頻繁に摂取することで生じるインスリン抵抗性」が問題になったのは、最近のことで、「ペットボトル症候群」とよばれます。じゅうらい、インスリンの欠乏によって糖処理できず、ケトン体からしかエネルギーを得られずにアシドーシス(血液が酸性に傾くこと)を生じ、意識障害を起こすのは、1型糖尿病のみだと考えられていました。2型糖尿病や、ましてや糖尿病でないヒトにはこのケトアシドーシス(ケトン体が血中に多く見られるアシドーシス)は生じないとされていましたが、清涼飲料水の普及により、インスリン抵抗性が生じやすくなり、2型糖尿病や糖尿病でないヒトにもケトアシドーシスが生じる例が1990年代に報告されました。別名「清涼飲料水ケトアシドーシス」です。

    山田さんが「ゆるい糖質制限」を勧める理由は「過去に2例、糖質制限によるケトアシドーシスが報告されており、安全性が確認されていないから」だそうですが、十中八九、この2例は「清涼飲料水ケトアシドーシス」でしょう(なぜなら、報告例では、糖尿病ではないヒトが患者であり、仮にインスリン抵抗性を生じていないのならば、糖新生や解糖からでも糖質を利用すれば済む話だからです。そしてきちんと糖質制限をしていれば、インスリン抵抗性を形成することは不可能です)。山田さんの「ゆるい糖質制限」は、意図的にペットボトル症候群を形成し、人工的に糖尿病にする糖質制限です。もちろん糖尿病になれば太ることができず、痩せはしますが(糖処理できないのでどんどん脂質を使う)、高い確率で(ほとんどの人に、という意味ではない)ペットボトル症候群になります。

    では「正しい糖質制限のテキスト」はどれなのか、と言われると、「現時点では存在しない」となります。

    釜池豊秋さんの「5g/食」の糖質制限が数値目標としては唯一正しいのですが、釜池さんの『糖質ゼロの食事術』でさえ100%正しい糖質制限のテキストとは言えません。理屈の部分は、もっとも正しいのですが。

    「各論」の「肥満」の項目と、第6章でオススメされている食品が間違っています。具体的には「味の素・パルスイート」はNGです。この記述さえなければな~と残念に思いますが、味の素の協力で書かれた本とのことなので、しょうがないのかな~……

    と思ってふと味の素のサイトを見たらビックリ!

    パルスイートでも、ついにエリスリトールが甘味料に採用されました!

    つい最近まで、パルスイートでエリスリトールは使われていなかったはずです。

    エリスリトールは糖アルコールに区分される糖質ですが、血糖値を上げないため、唯一許可できる甘味料でした。これまではラカントSや、その名もエリスリトール(商品名)のような高価な甘味料でしかお目にかかることができませんでしたが(じつはDAISOでもエリスリトールからなる砂糖代用品が売られていますが)、今後、エリスリトールに甘味料は収斂していくことでしょう(新たな人工甘味料が発明されない限り)。

    スクラロース(人工甘味料)は、スクラロース自体は血糖値をあげなくとも、その後に食べた食事から急激な血糖値上昇を引き起こすことがわかっています。

    「甘い飲み物」で許可できるのは、「ペプシスペシャル」と「メッツコーラ」だけです(甘いものへの渇望感を生むおそれがあるので、オススメはしませんが、どうしても、という時には許可して良いと思います)。

    【追記】「メッツコーラ」にはスクラロース入ってましたね。「ペプシスペシャル」だけOKです。


    いちおう「糖質制限をしないと太る」メカニズムを箇条書きにしておきます。理解していない箇所があれば、まだ手を出さないほうが良いでしょう(実践してはじめて試行錯誤できるともいえますが)。

    • 筋肉は脂質を主要なエネルギー源とする(筋肉組織のグルコーストランスポーター4=GLUT4は通常は活性化されていない)。
    • 人体のうち、糖質しかエネルギー源に(ATPに)できない細胞が赤血球。赤血球には、ミトコンドリアがない、つまりTCAサイクルがないから。よって、血中グルコース濃度は一定の範囲になければならない。
    • 通常、糖新生によって、脂質やアミノ酸(タンパク質)や乳酸などからグルコースを作り出すことができるので、人体にとって糖質摂取は必須ではない。
    • 血糖値が下がった状態が「低血糖」で、「空腹・あくび・悪心・倦怠感・発汗・昏睡・死亡」という反応が起きる。このように低血糖は人体にとっての非常事態なので、「インスリン分泌量低下・グルカゴン分泌・アドレナリン分泌・成長ホルモン分泌・コルチゾール分泌」などの対処機構が多重に張り巡らされている。
    • 血糖値が上がった状態が「高血糖」で、グルコースの糖毒性によって血管の内皮細胞が傷つき、動脈硬化を引き起こし、脳や心臓の組織が壊死する。このように高血糖も人体にとっての非常事態であるが、対処機構はインスリンしかない(インスリンが分泌されないか、インスリンが分泌されても糖処理先が応答しないか、その両方が形成されている病気が糖尿病で、意識障害や心臓疾患のリスクが高まる)。
    • 通常、血糖値が上がらないように、血中インスリン濃度も一定の範囲にある。
    • ここで「糖質+タンパク質+脂質+ビタミン・ミネラル・食物繊維・水・酸素etc.」からなる食事を摂る。
    • 血糖値が上がる(食事開始から1~2時間後に血糖値はピークを迎える)。
    • 血糖値が上昇し始めるとただちにインスリンが分泌される。
    • インスリンは血糖値を下げるために糖処理をおこなう。
      • 肝臓がグルコースからグリコーゲンを合成することの促進。肝臓で合成したグリコーゲンが5~6%重量に達すると、それ以上貯めこむことができない。
      • 筋肉組織のリポタンパク質リパーゼ(LPL)の抑制。筋肉が脂質をエネルギー源にするのが難しくなる。
      • 脂肪組織のLPLの促進。脂肪組織が脂質を取り込みやすくなり、血中の脂質(リポタンパク質)を筋肉が利用することがますます難しくなる。
      • 貯蔵脂肪を分解する酵素=ホルモン感受性リパーゼの抑制。脂質が分解されないので、血中のリポタンパク質を筋肉が利用することがますます難しくなる。
      • 筋肉組織と脂肪組織のGLUT4の活性化。筋肉はグルコースをエネルギー源として利用せざるを得なくなる。
    • 以上の糖処理により、食事開始から3時間後には、血糖値は標準値に戻る。
    • 血中インスリン濃度が元に戻るにはさらに1時間かかる。インスリンは盲目的に糖処理を行うため、筋肉はグルコースを使いまくる。
    • 結果、低血糖になる。低血糖の心・感情における表現が「空腹」である。
    • なお、食事開始からここまで脂質をエネルギー源として使うことはできない。
    • 空腹に対処する食事の摂取によって、血糖値が上昇する。(以降無限ループ)


    糖質制限を始めようとする方に、唯一オススメしているテキストが、牧田善二『糖質オフ!でやせるレシピ』です。

    牧田さんの書いた(と思われる)理論編は、江部さんの「京都派」にもとづくもので、読む価値はありません。

    ひたすら「レシピ」のみを参考に、ゴージャスかつ文化的に食事をしてください。

    徐々に糖質制限に身体を慣らしていく「14日間プログラム」から始めてもよいですし、いきなり「5g/食」にしてもかまいません。

    いずれにしても数日後に、なんともいいようのない不快感を感じます。

    身体が利用するエネルギー源が、糖質から脂質に転換する時期です。

    気分が悪くなっても、しばらく横になっていれば、治ります。

    この「第一段階」を抜ければ、あとはどんどん体調が良くなるので、気分もハイになり、活動性がアップします。

    もし理屈の部分を知りたいのであれば、釜池さんの本か、ぼくのカウンセリングルームで発行しているメルマガをお読みください(メルマガは、釜池さんの本にある誤謬の部分を訂正するという目標で書いています)。


    とりあえず糖質制限の注意点を確認のためにまとめると:

    1. 糖尿病の方で、血糖降下剤やインスリンを投与されている方は、それを止めてください(医師と相談してください。医師が理解しなければ、医師を変えてください)。
    2. 水を意図的に大量に摂取してください(水中毒=低ナトリウム血症にならないように気をつけて)。
    3. 食物繊維も意図的に摂取してください(大量でなくて良い)。
    4. タンパク質の摂取量は10%~15%程度にコントロールしてください(もし食事量が減ったならば、若干増やしたほうがいいかもしれませんが、高タンパクにならないように気をつけてください)。
    5. トランス脂肪酸とリノール酸は避けてください。
    6. 食事量が減ったら、サプリメントでビタミンとミネラルを補給してください(糖質制限を始めると、空腹感が生じず、レプチンも効くようになるので、自然と食事量が減ります)。
    7. もし糖質制限をしているにもかかわらず空腹感を感じるようであれば、「ベック本」に戻ってください。本当に低血糖による空腹感なのか、食への依存から感じる空腹感なのか、見極めてください。どうやら低血糖のようだ、と思ったら、「その場で10秒間ダッシュ」してください。アドレナリンで血糖値が上昇します。それでも低血糖が生じるようなら、食事の内容を注意深く調べてみてください。他人に調理をまかせると、知らぬ間に紛れ込んでいることがあります。まさかこんなところに糖質があるはずが……という思わぬ食べ物が、糖質のカタマリだったりもします。ぼくはうっかり、クリームチーズをクラッカーにのせて食べていました。「チーズを食べるならクラッカー」という固定観念がダイエットの邪魔をしました。数週間、無駄にしましたが(その間も体重は減りましたが)、そのような試行錯誤を重ねることで、「糖質ゼロ」になんとか近づくことができます。
    8. 「食べ過ぎ」には気をつけてください。食べ過ぎると、タンパク質でさえ糖質を経由して脂肪になります。
    9. 塩分のとりすぎには気をつけてください。高血圧になります。まったく摂らないのも、病気の原因ですが。


    5.1日1食にする


    現代人の身体には、標準的な体脂肪率の方で、数十日は何も食べなくても生きていけるだけのエネルギー源(脂質)が蓄えられています(水は別です。水分が枯渇すれば、死にます)。

    人体には飢餓に備えて体脂肪をとにかく貯められるだけ貯めようと頑張る倹約遺伝子(肥満遺伝子)が40種類ぐらいあるといわれています。倹約遺伝子がなければ進化の過程で淘汰されていたでしょうから、受け入れるしかありません。

    もんだいは、飢餓の心配などいらないはずの現代人(かつてはこれに「先進国の」という形容詞がついたものですが、近年ではジャンクフードの途上国でのビジネス展開により、途上国での肥満も問題になっています)が、倹約遺伝子に盲目的に命令されて、必要のない体脂肪を貯めこむことです。

    せっかくエネルギー源が貯めこまれているのですから、これを使わない手はありません。

    すでに数十日分のエネルギーがあるわけですから、1日3食食べる必要はどこにもありません。

    つい、習慣で3食食べてしまいますが、必然性はありません。

    4.の糖質制限のメカニズムで説明したように、インスリンの分泌による低血糖が空腹の正体です。エネルギー源が枯渇したわけではありません。

    というわけで、ダイエット生活に余裕が出てきたら、「1日1食」の生活にチャレンジしてみましょう。

    食べる1食を朝食・昼食・夕食・夜食のどれにするかは、それぞれの生活パターンによりますが、たいていの方は、昼間仕事などで脳を使うでしょうから、夕食がベストだという方が大半だと思います。朝食や昼食を摂ると、血液が消化器にまわって、副交感神経が高まり(起きている限り優位になることはないですが)、眠くなります。労災事故がもっとも生じやすいのが、午後2時と言われています。

    ここで、4.の食事制限で糖質制限を選択された方は、問題なく1日1食を開始できて、継続もできます。そもそも低血糖が生じないので、空腹も感じないからです。習慣のせいで、しばらく慣れないかもしれませんが、数日で慣れます。ケトジェニッカーは1日1食が常識だと思ってください。

    食事量制限を選択された方は、つらさを感じると思います。必ず低血糖による空腹を感じるからです。「その場で10秒間ダッシュ」で低血糖から脱出し、空腹を消すことも有効ですし、あえて空腹を感じつつ、耐えてみるのも良いことです。

    ただし、これに関しては、「キツイからたまには甘やかす」のは避けてください。空腹を感じている時に食事をすると、通常よりも脂肪を貯め込みやすくなります。

    1日1食は、やるなら厳密に。やらないならむしろ同じ量の食事を1日3回ではなく4回や5回に分けて食べるほうが数倍マシです。「前回挫折したから、今日からまた挑戦してみよう」と何度もこれを繰り返すのが最悪のパターンです。

    もし糖質制限をしていても、1日1食がキツく感じる方は、やはり「ベック本」に戻るか、食事の内容を見なおしてください。

    もしこの段階に入れるぐらいにダイエットが順調であれば、ほとんどの場合レプチンが効くようになっていることと思います。

    レプチンとは脂肪細胞から分泌される生理活性物質(ホルモン)で、満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを防ぎます。

    食べ過ぎを防ぐレプチンが、脂肪細胞から分泌されるのであれば、脂肪細胞が多い肥満のヒトほど大量に分泌して食べ過ぎないようになってもよさそうなものですが、残念ながら、肥満のヒトの場合、レプチンの受容体が反応しないレプチン抵抗性を形成しています。

    太っているヒトほど、太る、という悪循環です。

    これをダイエット業界ではデブレスパイラルといいます。

    1日1食にしてレプチンも効いていて、食べ過ぎないということになると、食事量がだいぶ減ってしまうので、ビタミンやミネラルをサプリメントで補うようにするべきでしょう(必須ではない)。

    「食事をする」というのは、精神的にはストレス解消になるとしても、肉体的には大きなストレスです。食べずに済むなら、これ以上健康によいことはありません。



    以上でまとめ終わり、ですが、ダイエットは、はじめは「体重減少」を目標にしていても良いですし、目標を「健康」に設定しても良いのですが、カウンセリングルームでダイエットプログラムを開催しているぼくの立場からすると、体重も健康も目的ではありません。

    3ヶ月という短期間で効果を出すこと(ブリーフであること)にぼくがこだわっているのは、「自己コントロール感」を高めることで自己肯定感を育むことができ、無差別に他者に承認を求める「承認不足」を独力で解決できるようになる、ということもひとつには、あります。これは認知行動療法の目的でもあります。

    というか、表向きの「目標」は、この自己肯定感です。

    裏目標は、マインドフルネス、これは「気づきawareness」を得る、身体感覚からの認知療法のアプローチでもあるのですが、体質が変化することによる新しい体験を通したスピリチュアルななにかを獲得して欲しい、とぼくは思っています。まあ、これを言うとたいがい引かれますが。

    ゴータマ・シッダッタも、6年の苦行をして、断食という名の糖質制限のあとに、スジャータという村娘から乳粥(砂糖たっぷりのインドのおもてなしデザート)を施され、ドーピング状態で菩提樹のふもとで丹田呼吸法していたら悟っちゃったわけじゃないですか。


    ぼくにはトランスパーソナル心理学系の、そういう志向もあるのでした。

    (プログラム参加者にはもちろんそんなことは伝えませんよ。気づく方には気づいて欲しいというだけです)

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