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    芥川龍之介追悼号

    文春

    ■芥川龍之介追悼号

    先日お知らせしたように、『文藝春秋』2015年9月号は芥川賞発表号であると同時に、特装版には付録として昭和2年9月号「芥川龍之介追悼号」が付属している。今年は戦後70年の年であり、芥川没後88年の年だ。生誕123年だ(先日も言ったが、このタイミングがよくわからない)。

    芥川賞発表号であるから、コンビニでも『文藝春秋』は平積みになっていたが、特装版は見かけなかった。ローカルな書店でもそうであった。

    Amazonではさっそくせどり価格がついており、大量に買っておくべきだったかと思った。残念ながら一部しか買っていない。

    追悼号(復刻版)には、例の「或旧友へ送る手記」が掲載されている。復刻版は「現存する最後の一冊」を再現したものだそうで、印刷のかすれまでご丁寧に再現されている。

    面白かったのは、久米正雄が追悼文を寄せていないことで、編集長の菊池寛が「来月号には書かせるつもりだ」と編集後記に書いていた。

    また、表紙をめくると広告が有り、その次のページには芥川の書斎での、わりとよく撮れている、というか今でも芥川の肖像写真としてよくみかけるものが掲載されており、これの四ツ切版を、読者は小為替を送りさえすれば全員送付してもらえる旨、広告がうってあった。いまでいう「全プレ」である。ただし価格は三圓で、当時の小説の単行本よりも高い。文藝春秋は三十五銭である。



    静岡の感電死事故の男性が自殺

    7月24日の「伊豆新聞」のヘッドラインは「「死んでわびたい」 設置の70代男性、心境語る―西伊豆感電事故」となっており、こういう事態になることは予測可能だったはずなのだが、誰もまともに適切な処置をしようとはしていなかったのだろう。

    男性は電源の有る小屋から、「シカの食害」の被害があったアジサイ周辺だけでなく、別の畑にも電線を伸ばしていて総延長300メートルにおよび、そのため変圧器で400ボルト以上に昇圧していた。のみならず、電流制御装置も漏電遮断機も設置していなかった。

    この時点で、この男性は「技師」と紹介されてはいるが、電気関連の技師ではなかったのだろうと推測できる。

    無知は、罪だ。彼の罪は過失致死罪であって、罪は罪だが、法によって裁かれるべき罪でしかない。これは故意の殺人であってもそうだ。更生の余地がない殺人鬼による殺人であっても、粛々と法と判例にもとづいて量刑が決定される。そうしたモダンな法廷手続きは、思想犯や快楽殺人者にダメージを与える。

    伊豆の感電死事故は日本中の注目を浴びたが、伊豆新聞の記事は「同情的」で田舎のローカルな共同性が被害者を迷惑視・火消しムード、という噂を流しているコメントさえ見た。被害者はこの男性の親戚であるとのコメントもあった。一言で言えば「死んで詫びろ」というような、私刑的な噴き上がりにまみれた事件だったように見受けられる。彼が自殺したニュースにも、「死ぬのは逃げ」というコメントがついている。

    「ド田舎の死にぞこないのバカ」が日本中にいて、電気設備関連法規もわからないような無法者が前近代的ムラ社会に生かされていて、そうしたド田舎の無法状態は正常化不可能だ、という現状把握は一理あるのだが(そういう地方に住んでいるので)、私刑もまた前近代的であることには変わりがない。いうまでもなく産経の報道自体、WHO勧告を完全に無視したイエロージャーナリズムにすぎない。

    この男性の自殺も含めて、どうすれば一連の事故・事件を回避できただろうか。

    まず西伊豆町の「シカの食害対策」は適切で妥当か、県によるチェックが機能していたか(猟友会所属の捕獲許可を受けた者にはシカの死体1体につき5000円報酬が出る仕組みになっていた)。

    事故現場の河川区域は私有地ではないため、電気柵設置はそもそも違法だったのだが、これに行政指導はなされていたのか。

    仮に電気柵設置が、行政の利害と一致するためにお咎め無しだったとして(仮定の話だが)、電気柵が適法な工作物であるか調査はなされたのか。

    事故後、電気柵設置の男性を、彼自身の被処罰感情から守るための処置はなされたのか。

    彼の自殺に際し、自殺報道のガイドラインは守られたのか(産経は守っていないわけだが)。

    ……こう書いていて、いずれの手続きも踏まれていなかったことを知りながら書いているわけだが、当然ながら憂鬱な気分になる。

    バカがまた「これからの努力目標にすればよい」とか言い出すに決まっているのだが、お前の努力は何世紀かければ終るんだと言いたくなる。

    国連憲章の敵国条項はやはり維持しておいたほうがよいのかもしれない(私も最近こればかり言っているが)。



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